fastapple's blog

時系列関係なく、情報を追記・分割・統合などします。ブログに記載の内容のうち、引用ではなく、私自身が記載している文章・コードなどについては、自由にご利用ください。

儀式不要の時代


新型コロナウイルスで結婚式場などを運営する業者、ブライダル関連業界は大変な窮地に立たされていると思う。また、最初の流行が日本を襲った今年の3月には、卒業式がなく「いきなり卒業」となった学生も多くいたことだと思う。入社式、入学式の類いも、各地で簡素化されたりなくなったりしたのではないだろうか。

私は21世紀は儀式不要の時代になると思う。少なくとも、まず最初になくなっていく儀式は結婚式などだろう。そもそも儀式というのが何のためにあるのか考えると、施政者が集団をコントロールするために生まれていったと考えるのが妥当だろう。結婚式や葬式などの冠婚葬祭は基本的に宗教と紐づいている。結婚式は宗教的な側面は日本に於いては薄れており、一種の通過儀礼としての立ち位置に変わってきている。通過儀礼としての儀式というのは無くなっても影響が比較的小さいものだと考えられる。

インターネットを通じて、人と人との小さな繋がりを維持するツールは色々出てきた。twitterやLINEなどのSNSである。そして、テレビなどのマスメディアの役割をYouTubeなどが徐々に担うようになってきた。しかし、会社のような中規模なコミュニティ、つまり個人間ほど密ではなく、マスほど大きくもないコミュニティを存続させるために、儀式が重要な役割を担ってきた。ただそれも、昨今の新型コロナウイルスの影響で、そういったコミュニティは儀式を行うことが難しくなってきている。しかし元々儀式というのは中央集権的なコミュニティにおいて必要なものだったと見做すこともできるだろう。つまり中規模なコミュニティは中央集権的なものから、思想に共鳴したメンバーが自然に集まるようなものに変わっていくと期待したい。そして、そのようなコミュニティでは、ただ繋がりを確認しあうだけの儀式は要らないだろう。儀式が権威主義を助長しているといった側面もあったと思う。

これからの時代は徐々に、儀式不要の時代となっていくのではないだろうか。