さて、名曲の歌詞を引用しつつ、味わっていきたいと思う。今回はその1(続くかどうかはしらない)である。
移りゆく時の流れのままに ただ身を任せているだけなら
高い丘の上にのぼって 風に吹かれていたい「小田和正 風のように」より
いきるということは、いくらがんばっても、やはり時の流れに身を任せているようなところがある。そういうどうにもならないものを認めたうえで、穏やかな気分で、上から構えておけばいいと思わせてくれる歌詞だ。飄飄としていたい。いつもそんな気持ちで居られるほど賢くはなれないが、そこに戻って行きたい。風に吹かれることは、今を感じることだと思う。風というのは時が流れていることを、すごくよく教えてくれる。だからこの歌詞は、景色がよくみえる歌詞だ。
ところで、コントロールできないものをコントロールしようとすることは苦しいことだ。でも例えば高い丘の上で風に吹かれるようなことは、やろうと思えばできることだ。もっといえば、コントロールされない自由を手に入れられるのかもしれない。これは恋愛の歌とも取れる。自由にならないなら、自分が自由になればいい。
小田和正は、風のように・風の坂道・風のようにうたが流れていた 。と、風のつく歌がいくつかあるが、どれもいい曲だ。