fastapple's blog

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移民は都会に集まる (これからの日本の移民対策)


最近、いわゆるエコロジー系の人たちが田舎を礼賛するあまり、それに対する都会にもともと住んでいる人の反発のようなエントリをちょくちょく目にするようになってきた。

もちろん、都会には当然、いろいろなものが揃っているなどのメリットがあり、田舎にも別のメリットがあるのだが、都会に住んでいる人は、どうか聞いてほしい。これから、日本の都会というのは、移民が押し寄せてきて、ヤバいのである。今日はあまり認識している人が少ないようなので、慌ててこれを書くことにした。

一部の人たちというのはこれに気づいてきているので、政府もようやく移民対策に積極的に乗り出した。まず、移民を減らせばいいのではないか?みたいな意見があるが、はっきり言って無理である。世界がフラット化しているので、当然、先進国であった日本はこれからどんどんフラット化に「巻き込まれて」、既得権益は薄れていく。で、移民というのはどこに集まるのか??都会である。日本なら首都である東京にガンガン集まってくるのだ。これははっきり言って、よくないのだ。ただでさえ、都会は人が多いのだから、人口が分散されるようにしないといけない。

はっきり書いてしまう。なぜ、中国などは格差社会が縮まらず、日本はそれほどではなかったのか?
日本が田舎を重んじていたから、都会にさほど極端に人がこれまでは集まらなかったのである。しかし、今後これが都会主義になってくるとまずいのだ。移民がどんどん都会に流れて、国が危ういのだ。だから、都会にもともと住んでいる人からすれば、田舎礼賛が面白くないのはわかるが、ぐっとこらえてほしいのだ。元に中国は都会は勝ち組、田舎は負け組みたいな価値観が根底にあるから、いつまでも地域格差がなくならないのだ。(しかし、これは改善の兆しが少し見えているが。)

だから、最近、大阪都構想を打ち出している大阪府知事などが、一笑にふされているが、一笑にふしている場合ではなく、真剣に考えないといけない問題なのである。

例えば、アメリカの首都はニューヨークでもシリコンバレーでもラスベガスでもなく、ワシントンであるし、オーストラリアの首都はシドニーでもメルボルンでもなくキャンベラであるし、中国の首都も最近発展目覚ましい上海ではなく北京である。中国ですらそうである。

一方日本は、誰がどう考えても東京なのだが、もうこの認識がやばいのだ。正直首都=一番有名な場所という状態は、国全体の発展を考えると、あまりよくないのである。

最近、リニア中央新幹線が、大交流リニア都市圏という構想を打ち立てているが、このような取り組みは大いに歓迎すべきだ。東京はこのままでは、日本の人口におけるブラックホールになってしまう。そうなってしまっては遅いのだ。

http://www.linear-chuo-shinkansen-cpf.gr.jp/gaiyo4.html

これから移民の大部分となる中国人は、田舎を捨てて都市を好む。つまり、日本がこのままの状態でいるならば、東京は外国人のほうがもはや多い街となる。そのような人口の偏りを作ってしまう前に、もっと色々なよい地方があるのだから、それに目を向けたほうがいいんじゃないだろうか。東京、その他。という区分を持っているひとは、考えなおしてほしいと切に願う。

(2015/3/2 追記)
最近、ワーク・シフトという本を読んだが、その中で、クリエイティブ都市論という本が紹介されていた。その中で、世界は、フラット化するのではなく、「でこぼこな世界」になるであろうという指摘があるようだ。思うに、確かにインターネットのような仮想世界はフラット化を促進するが、一方で地域が持つ特性による違いというものがもっと明るみにでてくるだろうと予想される。それは地方と都会というわかりやすい形で現れるかもしれないし、もっと多様な形で現れるかもしれない。何れにせよ、でこぼこな世界という指摘は言い得て妙だと思ったので、ここに追記しておく。