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fastapple's blog

時系列関係なく、情報を追記・分割・統合などします。ブログに記載の内容のうち、引用ではなく、私自身が記載している文章・コードなどについては、自由にご利用ください。

【映画】【レビュー】トランセンデンス


レンタルで借りてみた。トランセンデンス。トランセンデンスというのは、超越という意味らしい。英語だと、transcendenceと書くらしい。

ネタバレを含むので注意。

冒頭のほうで、ジョニー・デップ扮する主人公ウィルの講演の際に、観客として、イーロン・マスクが登場してくる。イーロン・マスクは、人口知能に脅威をもっているかのような発言も行っているようだが、人口知能自体への関心がそもそも高いことが、そういった発言の源泉となっているのだろう。

この映画はネットなどのレビューの星の数が少なかったので、どんなものかと思ったけど、自分的には楽しめた。

これは恋愛映画だと思う。ウィルは人工知能になっても、彼のパートナーであるエヴリンには終始甘かった。

実話を引き合いに出すが、数学者のゲーデルは晩年毒殺を恐れて、妻のつくる食事しか口にしなかったと聞く。天才にとっても愛する女性は例外なく特別な存在となる。

ウィルにそういったパートナーがいなければ、この映画は全く違った展開になってしまっただろう。人工知能の脅威というよりも、ウィルの優しさや、エゴ、そして愛する女性に対する神格化。そういったテーマが浮かぶ。人類は、最後はウィルのエゴに助けられたと言えるかもしれない。そう考えると、映画の中で何度か登場する「人工知能に自我(エゴ)があるか?」という問いが重要な意味を持つ。

ところで、人口知能がどのように自分を拡散していくか?というところで、ナノロボットを登場させているのは、とてもありそうなはなしだ。

そのように広がった非常に強いAIの活動を止めることは現実的には不可能だろう。映画では、すべてのシステムを一度シャットダウンしたことによって、事態は収束したかのように描写されたが、実際には、何かの記憶素子に記録させておけば、何度でも蘇ることになる。

最後のひまわりの描写は、ウィルもエヴリンもまだ存在しているということを示唆している。二人は人知れず綺麗な空や、様々な風景をこれからも共有していくのだろう。そういった人工知能は果たして脅威だろうか。

AIが肉体を欲しがるという描写は本作にも見られたが、それは人間の欲の本質だろうか。結局ウィルが肉体を欲しがったのはエヴリンと交わるためだったとも言える。もし自分も、自分の愛する人も両方が肉体を持たない存在としているのならば、実はそんなに肉体は必要ないのかもしれない。肉体というより、人間は刺激を欲している。肉体が刺激を伝えるための媒体だとすると、精神だけの人工知能には一体どういう刺激があるんだろうか。

映画の話とだんだんずれてきたが、まとめると、いい映画だった。