見えている世界
人はそれぞれ、その人の実力に応じた課題がのしかかってくるものだ。
仕組みはこうだ。
例えば、雨を降らせることができる祈祷師としての人生を送ったとする。何か課題に直面した時、その課題が雨が降ることで解決するのであれば、雨を降らせるという選択肢が思い浮かぶ。当然のことながら一般の人には、雨を降らせる能力はないので、雨を降らせるという選択肢は「思いつかない」。
自己啓発の話では、コンフォートゾーンを上げろ。という話がある。コンフォート・ゾーンというのは、自分の落ち着ける、これが自分の生活だと感じる、水準のことである。その水準を高くすることで、自分の認識がかわり、生活の質も向上するというコンセプトだと思う。
こういった話と共通するのだが、例えば自分が最初から不可能だと無意識化で思っていることは、選択肢として思い浮かばない。そのため、問題に対する、良い解決方法ないしイノベーティブな解決方法を思いつくことができない。あるいは、問題を捉える力が弱く、問題設定がズレたものになってしまう。
こういった状況を打破するために、自分の見えている世界を広げるための前提を変えてみて、なぜ問題が解決しないのかを明らかにする助けになるだろう。
具体的には、次のような前提をおいてみる。などする。
・お金が無限にあるなら、どのように解決するだろうか?
・時間が無限にあるなら、どのように解決するだろうか?
・人を思い通りに操れるなら、どのように解決するだろうか?
・自分の意志がもっと強ければ、どのように解決するだろうか?
・自分の知性がもっと高ければ、どのように解決するだろうか?
・自分に協力してくれる人が大勢いるなら、どのように解決するだろうか?
・自分がほかの誰々なら、どのように解決するだろうか?
こういうものを体系化してマトリックスなどにすれば、もしかしたら一般化された問題解決の手法が取り出せたりするのかもしれないが、それは時間が無限にあるときに考えることにしたい。
(2015/2/19追記)
lifehackerに以下のような記事が載っていた。
この中でメンタルモデルと呼ばれるものが紹介されている。これは問題解決の手法のセットのことであるようだ。以前読んだ、上達の法則という本でも、おそらく同様のものが、概念ツールという表現で紹介されていたと記憶している。
なかなか参考になると思ったので紹介しておく。